Project SOLA

誰も理解できない道を進め。未来が君を信じてくれる。

孤独な分子と繋がりたがる分子たち #projectsola

      2017/04/11

突然だが、荒木飛呂彦はかなり世界の真理に近づいた存在なのではないかと思っている。少なくとも、自然に関する洞察力は相当深いものであるはずだ。

素数やら螺旋やら、一度会って話してみたいと思わされる設定が数多い。

自然に含まれる素数は、世界がいかに数学的で科学的であるかということを思わされる。その流線型や曲線は、時折エラーを起こして不確実性を内包しながら、決してランダムではないのだ。



不安定な分子は繋がりたがっている

不安定な分子は、他の物質と繋がることによって安定する。また、密度が高くなったり、温度が上昇して励起しやすくなったり、圧力がかかったりしても分子間の結合は起こりやすくなる。

ここまで書けばもう分かっただろうか?……そう、人間という分子も同様なのだろう。人も浸透圧によって都市へ集まり、そこで人間関係的な結合を求めるようになる。

そう言えばこの間ふと思ったのだが、「因数分解とは微生物が高分子をバラして低分子にしていくことと本質的には同じ」ではないかと思っている。『ヒト』は、様々な方法でこれまでの自然界に存在しない物質や概念を作り上げ、そして分解していく。

夏目友人帳と妖怪

【夏目友人帳】を最近観ている。とても趣きのある世界観で心地良い。

そこに出てくるのは、皆孤独を感じている人間と、同じく孤独な妖怪だ。

最近分かってきたことだが、田舎には大人しい人間の目立つ場所は無い。自分自身がそちら側の人間だからよくわかるが、ムラ意識の強い農村部においては、人と違う感性を持って生まれてきてしまうと、完全に浮いてしまうのだろう。農村部で力を持つのは、いわゆる『マイルドヤンキー』と呼ばれる、物理的な力を持つ人たちばかりだ。

そうした人々がどこへ向かうかというと、空想の世界へと向かう。頭の中に思い描いた世界の中で、一人遊び始めるのだ。

現代において最たる例は「漫画家」という形で有名になる。

農村部の孤独が妖怪を生み出す

妖怪という存在は、もしかしたら古き時代の漫画家の素質を持った物語りたちが生み出したものなのかもしれない。

そしてそんな妖怪も、より多くの人が信じるようになっていくと、実在するようになっていく。ただの偶然や気の迷いを「妖怪のせい」だというようになり、思い込みの強い人は社を建てるようになり、それは今でも残っていたりする。何故か用意しておいた水よりも風呂場の残り水を飲んでいるネコを見て、『妖怪垢舐め』が生まれてくる。

誰か想像力豊かな人間が生み出した妖怪を、他の誰かが噂して、それをまた他の構って欲しい誰かが広め……そうして妖怪は量子に肉付けが行われていく。

実に世界は量子的だ。

クリエイターとは

人は孤独に生きられる人はとても少ない。心が不安定になればなるほど、誰かとの結合を求める。なので、安定した存在と結合したくなるし、より高分子になろうとする。

しかし、ごく稀に繋がることが苦手な安定した分子も存在する。だがほんの僅かに不安定になった時、彼らは何もない三次元空間に量子運動を利用して新たな分子を作り出す。そのことを……『クリエイティブ』という。

そう、分子は常に繋がりたがっているさみしがり屋な存在なのだ。

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