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接縁効果は文明の発展をもたらす

      2017/04/11

ASEAN各地を見ていて、気付いたことがある。それは「文化が混じり合う場所は発展する」ということだ。
最初は香港でそのことに気付いた。中華圏でありながら、欧米の植民地となったことで文化が流入し、その後も世界に解放されたことから、世界トップレベルの経済発展を遂げた。




東南アジアの発展

同じく、タイやカンボジア、ベトナムのホイアンでも同様の経験をした。特に、最近新しく出来たイオンでは、その兆しを非常に強く感じることができた。
いずれも、各国独自の文化が他国の文化に刺激を受けて進化し、様々な文化が融合した経済圏を確立している。これはかつての日本もそうであり、戦争で負けて文明開化の音と共に欧米文化を取り入れたことにより、急速な発展を遂げたのではないだろうか。

貿易の基本というのは、ある物を無い所で売る、ということに尽きるのではないかと思うが、これを上記の例に当てはめてみると分かりやすい。それまで文化が無かった場所に、そこに無かった文化が入ってきたことにより、価値観のアービトラージが発生する。それまで知らなかったものを知ることにより、そこに需要が発生する。進化を求める好奇心旺盛な種がそれを欲するようになるからだ。
価値観の勾配は、その差額分だけ価値を発生させるようになり、そこに利益が生まれる。そうした利益の積み重ねが、新たな勾配を生み出し、またさらに資本を呼びこむようになる……という構図だ。

接縁効果とは

生態系においては、これは『接縁効果』という。
ある環境とある環境が接する場所においては、生物の多様性が増加する、という現象だ。分かりやすい例を挙げると、これは森林と里山の境界であり、田んぼと土の境目である。これらの場所においては、各環境に住んでいる生物と、さらにその狭間に住む生物たちが住むことのできる環境が整っているため、生物種が豊富になるのである。

正にこれは冒頭で書いた現象と同じ状態であり、おそらく経済発展という事実の裏付けとなる原因を示しているのだと思う。多様な環境は多様な種を生息させ、それによって多くの循環=経済が生まれる、という話なのである。

逆に裏を返すと、純血種が弱くなる、という説の裏付けも推測できる。現在の日本がそうであるように、鎖国状態で外来種が居ない状況の場合、一旦大きな資本がその全体を覆ってしまうと、その先には停滞が生まれ、価値観の勾配が生まれない。……要するに、みんな「飽きてしまう」ので、徐々に経済も停滞していく。
そしてその先には、小さな差による多様性が生まれ、よりニーズは細分化していく……ということになるのだが、今度は大きな資本が弱っていくことにより、そこに寄生していた人々の不安が生じてくる。経済の弱体化だ。

猫の種類によって評される、純血種の弱さ、というのがこれに当たるのかもしれない。これは『雑種強勢』という生態系用語で表される。純血種は気高く、神経質で、病気や環境変化に弱い……と言われているのがその証拠かもしれない。

まとめ

とこのように、生態経済学では生態系と経済を照らしあわせて考えることにより、より多角的な視点で経済を捉えられるような価値観を持つことができると考えている。これを読んだ方がどのように受け止めるかは分からないが、今回も非常に自分の中では納得できる結論となったように思う。

これらを踏まえた上で、自分が一体どんな環境を好む種なのか?ということを把握しておくことが大事かもしれない。日本はこの先、純血の道を進んで弱っていくのか、またどこかで外部の血を取り入れる道を歩むのか、非常に興味深い所だ。

 
 

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