Project SOLA

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免疫人間と適応人間

      2017/04/10

「昔は良かった」と過去を美化し、昔に比べて今が悪くなっていると、過去へと戻ろうとする人達がいる。一方で、「今は昔よりも良くなっている」と、未来をもっと良くしようと変えていこうとする人達がいる。一体この違いはどこから来るのだろうか?ということを考えていた。……人類も生態系の一部であり、他の生物と同じとするならば、この現象は一体何なのか?



免疫系の力

おそらくその答えは、免疫系にあった。
人体に何かが起きた時、恒常性(ホメオスタシス)が働いて、体を元に戻そうとする。例えば傷口から異分子が入ってきた時。過去にあった状態を正常とみなし、まるでPCのバックアップのようにその状態へと戻そうとする。そのために、異分子を攻撃して倒そうとするのだ。……これを人体においては、免疫系と言う。
場合によっては、時に過剰な防衛反応を引き起こし、特に問題ではないほどのものに対しても攻撃する場合がある。これをアレルギーと呼ぶ。現代は特にアレルギーが増えていると言われているが、個人的にはこれは幼少時において清潔過ぎる環境がもたらす、過剰反応だと思っている。

抵抗力とは人間が生きていくために必須の機能であるため、必ず成長段階で身に付ける必要がある。それが手に入る幼少期において、周囲の環境が基準となるのではないだろうか?ある程度雑菌の多い環境であれば、その閾値は大まかになるが、それが清潔な環境であれば、ちょっとした埃やゴミのようなものでさえ反応してしまうぐらい、閾値が厳しくなる場合があるかもしれない。
特に、潔癖症のような神経質な親に育てられた子供がアレルギーを発症し、それをさらにストレスによって悪化させ、終いには化学物質や農薬などのせいにされる場合だってあるような……?ま、ただの推測に過ぎないが。

HIVに適応していく人類

さて一方で、人間にとって最悪のウイルスと呼ばれたHIVだが、最近はその影響が緩和されてきているらしい。一生発症しなくなっていたり、ウイルス自体が弱くなって人間の体に適応し始めてきたりしていると。……自然というのは本当にすごいものだ。
環境に適応し始めているということなのだろうか?……そういえば、人間にも変化する環境に適応していこうとする人達もいる。これらの人は、環境に合わせて進化していこうとしているのだろう。適応するということは、進化することと同じなのではないだろうか?
こうした人々は、未来を見ている気がする。今よりも未来はもっと良くなると信じ、それに合わせた形へと自分を変化させていこうとしているのだ。まるで自ら学んで進化していく、人工知能のようである。

今の日本には、まるでアレルギーのような免疫人間と、未来を夢見る適応人間たちに分かれている気がする。……果たしてあなたはどちらだろうか?
過去のあるべき姿に戻そうとするのか、まだ見ぬ新しい未来の形を作ろうとするのか。生態系も時間軸という視点で見ると、また面白くなってくるものだ。

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