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メイドインアビスに見る世界観の時代

   

「切ナイ実話」はもう古い? ケータイ小説は「レイプ、妊娠、不治の病」から「暴走族、姫、溺愛」へ

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時代は世界観の時代に

タイムバンクなど、仮想通貨系の話題が盛り上がり、メタップスの佐藤さん曰く「経済は選べる時代になる」ということですが、日本+日本円の価値が下がっていくにつれて、まさしくそうなると思っています。

で、そうなると一体「人は何で生きる世界を選ぶのか?」ということになりますが、その答えが『世界観』だと思っています。

例えば、「萌え」が好きな人はアイドルやキャラクターフィギュアに注ぎ込むだろうし、スマホゲーの課金をするかもしれません。
「お金」が好きな人は投資やギャンブルに注ぎ込んだり、「自然」が好きな人はオーガニックみたいなものに注ぎ込みます。

技術的には、各世界観ごとに仮想通貨やトークンエコノミー、そして場合によっては物々交換などでの経済が成立するようになり、それらを容易に変換することができるようになると思います。

これは何も現実世界だけの話ではなく、ゲームが好きな人にとっては、オンラインの世界の比率の方が高くなっていき、むしろクソゲーな現実で過ごす比率は下がっていくわけですね。

そしてその中でのアイテムなどが現実とリンクすることにより、バーチャルな世界の通貨すら現実世界とリンクするようになります。これはおそらく、ゲーム大会がオリンピック的な位置づけになっていくことによって、実装されていくでしょう。ゲーム内でお金を稼げる人が、現実でもお金を稼げるようになっていくはずです。

こうなってくると、「より多くの住人を呼び込んだ世界」が勝つ時代になってくると言えます。

例えば、人気ゲームの世界で暮らせるようになった場合、みんなその世界で生きたいと思うようになり、その世界の中での経済が活性化します。逆に人気がないマイノリティな世界では、そこで暮らしたいという人がおらず、過疎化した世界になって滅亡します。

なので、より魅力的な世界観(コンテンツ)を作った所が勝つ時代になってきたのではないかと考えているので、物語はずっと作りたいと思ってるんですよね。多次元解釈も、この概念なのではないかと思っています。

メイドインアビスに見る無理ゲーの世界観

さて、このメイドインアビスですが、待ってましたとばかりにリアルなハイファンタジーの世界観を作ってくれました。とにかくアニメの1・2話を見てもらえば、そのクオリティの高い世界観が分かると思います。特に素晴らしいのは背景だけでなく、その音楽。

ロリっぽい絵が受け付けないという人は、もうちょっと後半のクライマックスが訪れる頃まで待ってから見たほうがいいかもしれません。ちなみに私もまだ原作マンガは見てないので、噂レベルでしか知りませんw

で、作者の方がリンクで語っている通り、元コナミのウィザードリィ勢だったこともあり、「高難易度ゲーム」に慣れている方なわけです。その人が世界設定をしているのだから、ぬるゲーの訳がない。そう言うこだわりが随所に見られる作品であり、俺は大好きです。

この一連の流れは『ダンジョン飯』辺りから少しずつ広まってきた概念であり、これまではデフォルメされていた抽象的な空想世界が、段々よりリアルになってきた現象だといえますね。

二極化する世界観

さて、ここでずっと気になっていたんですが、世界には二種類の人間が居るのかもしれません。それは、「ぬるゲーが好きな人と無理ゲーが好きな人」。

PS4辺りで言うと、ダークソウル辺りがその代表なのかもしれませんが、つまりこれは「気楽に生きていきたい人」と「頑張りたい人」との二極化なのかもしれません。

俺が書いてたラノベの世界でも、「異世界に転生したら最強能力を持ってて好き放題できる」とか、「強いリーダーに見初められてお姫様として囲われる」みたいなご都合主義設定の物語が依然として人気があり、元ジャンプ編集長の鳥島氏も「子供は努力なんて嫌いなんだ」という名言を残しています。

もしかしたら、こういうのが好きな人はまだ精神的に大人に慣れていないのかもしれません。今期のアニメでクソ叩かれている「異世界はスマートフォンとともに」という作品がそれに当てはまるらしいですねw

一方で、より難しい設定、「頑張って報われたい」という人たちも一定数おり、俺も含めたそういう人はこの『メイドインアビス』みたいな物語を好むんでしょう。

同じ作り手としての立場から言うと、設定が難しければ難しいほど、それを乗り越えるためのギミックを不自然にならないようにするのが大変なので、一体どうするつもりなのだろうかと楽しみにしています。

ともかく、こういう手応えのある世界観がもっと増えてほしいものだと心から思いますね。

アバター化する世界

世界観の時代になるとは以前に説明しましたが、それと同じくらい重要なのが『キャラクター』です。

ストーリーは忘れられても、キャラクターは残る。それぐらい、強力なキャラクターは記憶に残り続けます。なので、世界観を作るのと同じくらい、いいキャラクターを作れれば人々の記憶に残ることができるでしょう。

これは最早、名前なんか特に意味はなく、そのキャラクターが重要だということでもあります。これは別に人間である必要もなく、大事なのは「何を象徴しているのか?」という意味でのアバターが大事なんですよね。

VR技術が発達すればするほど、このアバター化は進むと思います。同時に、企業に対しても人格みたいなものが要求され、「キャラクター」が重視されるようになってくるはずです。

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